介護の仕事をしている人を性別で見ると、男性よりも女性の方が多くいらっしゃいます。
そんな介護現場で働く女性が抱える悩みに、男性の利用者からのセクシャルハラスメントが挙げられます。

セクシャルハラスメントとは、こちらの望まない性的な嫌がらせや言動のことを指します。
特に訪問介護の場合は、基本的に利用者と介護士が1対1で対応することもあり、セクハラが発生しやすい傾向にあります。

よくある事例に、男性の利用者の自宅に訪問介護に行くたびに、自分の性体験の話やあきらかに卑猥と感じるような話をしてくるといったものがあります。
そんな場合は、聞いていないふりをしてしまいがちですが、その対応はあまり適切とは言えません。
聞いていないふりをしても、利用者はあまり嫌がっていないという認識を持つことが多く、話はますますエスカレートしていきます。
するとだんだんその利用者の自宅を訪問することが億劫になり、最終的には介護職そのものが嫌になってくるでしょう。

このような事態の最善の対策は、セクハラと感じる話をされた時点ではっきりと「卑猥な話は聞きたくないのでやめてください」と伝えることです。
嫌がっているということを、言葉と態度で相手にはっきり認識してもらいましょう。
それでも繰り返し卑猥な話を持ちかけてくるようなら、事業所の上司などに相談した方がベターです。
精神的に参っている実情を話せば、間に入ってくれたり、訪問先を変えたりしてもらえるはずです。